ゾーンダイクが本格的に動く以前、唯一南極大陸へ到達した南極観測船「そうや」
 彼女と、彼女に乗り込んだ観測隊員達は、南極という極限環境からその後の日本連合に技術的ブレイクスルーをもたらす様々な物品や観測データを持ち帰ったのである。
 また、彼女は意外な場所に意外なモノを運んできたのである。
 それは、・・・

奇跡の船が運んだモノ 「そうや」物語−番外編




 新世紀元年/10月/某日
 海援隊本社・第1会議室

 ここには海援隊の主な連中が集まって定例の営業会議中であった。

「…で、先日議題に上がった東和食品・製菓部のヴァレンタイン主力商品に関してなんぞ良いもんあったかいの?」
「そいについてなんじゃがな坂本さあ。先日のニュースでな見たんじゃがの、南極探検隊ちゅうのが11月の頭頃に出港するそうじゃ」
「1月の頭頃に南極に着いてな、2月の中頃から調査データを送ってくるんじゃと」
「ちょうどヴァレンタインの時期にかかるんでこれをなんとか利用出来んかと・・・」
「南極かのう。んならチョコの方もホワイトチョコレートにでもしてな。そうじゃな、清涼感のあるミント味なんてのはどうじゃ?」
「それでいいかの。名前についても南極の風とかそんな感じで適当でええか」

 ぷちっ

「ん?」
「いいかげんにしなさーーーい!!」
「な、なんじゃあ田鶴子さあ」

「お分かりかと思いますがっ!」
「日本においてヴァレンタインとは乙女の一大事なんですよっ!!」
「それを適当とはどーいうことですかっ!!!」
「まったく、この企画を持ち込んできた元の東和食品がスパイスメーカーだから、いっそのことスパイシーなエスニック風味が良いかと思うっちゃとか言って」
「味も形も固形カレールーそっくりのモノを持ってきたあなた達には任せておけません」

「「あ、そいはわしらが出した企画…」」
「…板垣君、後藤君。」
「「は、はいぃぃ」」
「あとで私の部屋まで来なさい。お話があります」
「「は、はひいぃぃ」」
「(なむあみだぶつ…)」

「と・に・か・く!この仕事については私が陣頭で全面的に指揮を執りますっ!宜しいですね社長っ!!」
「お、おう(断ったら何されるかわからんからの)」
「なにか」
「な、なんでもありましぇーーーん」

 こうして新世紀2年、日本のチョコ市場の版図を塗り替えた伝説の1品「南極の風景」は、誕生したのである。
 南極観測船「そうや」。彼女は、日本に南極の貴重な観測データ。そして海援隊と東和食品に富と名声を運んできたのであった

 ちなみに、この商品の発売においては、東和食品の得意分野であるスパイスをふんだんに使ったレトルトカレーを南極探検隊に無料供与することによって、他のメディアに先行して情報を得ることにより、発売時期の調整を行うことが出来たのである。
(1/7の南極上陸の日に予約受付開始、観測基地本格起動の前々日に手元に届く用意ができた)
 また、画像(南極の景観・動植物)の使用権を優先的に購入出来たことから、その画像をオマケのカードとして内包し、好評を博した

 但し、カードの裏に生産ロットが記載されており、ヴァレンタインにもらったかどうか一目瞭然であるので初期ロットをどれだけ手に入れられたか?と言うことが、モテモテ度を測る指標にもなった

 ちなみに江東学園の中等部の某S君は、軽く2桁手に入れたとか、4枚しか手に入らなかったとか
(作者註:4枚でもかなり多いと思います)
 なお、未確認情報ながら某ナデシコのコック兼パイロットも結構貰ったそうですが。


 新世紀2年/1月/某日
(とりあえず初期ロットの予約締め切りをおこなった)海援隊本社である。

 田鶴子さんの外出中。鬼の居ぬ間とばかりに「南極の風景」試供品(販促用、カードは入ってません)の残り物をつまみつつお茶をしていた後藤・板垣コンビであった。

「…ところでなあ、田鶴子さあに菓子作りっちゅうのは似合わんのう」
「うんにゃあ、あん味なら適任じゃろう」

「どうしてかしら?」(外出先から帰ってきた田鶴子さん、顔はにこやか、ただ、目は笑っていない)

「・・・・・・(気が付いて凍り付き状態)」
「なんせな、冷たいちゅうたら(ココまで言って気が付く)・・・・」
「まあいいわ。ところで、5月に食すお菓子ですぐに思いつくモノって何があるかしら?」
(にこやかに、目は真顔で)

「か、柏餅ですっちゃか?」
「そうね。それから?」
「ち、”ちまき”ですかいな?」
「アラ良く知ってるわね」
「ところで田鶴子さあ、そん荒縄と筵は何に使われるおつもりですっちゃ?」
「ちまきの他にも簀巻きが得意っちゃとか…」
「アラ良く知ってるわね」

「違うじゃろ、ちまきやなくて簀巻きが得意っちゃいうこっちゃろう」
(とばっちりが来ないように自分の席で新聞を読みながら、ぼそっとつぶやく坂本社長)

「社長、何かおっしゃいまいたか?」(にこやかに、目は真顔で)
「う?う、うんにゃ、なんも言うちょらんぞ」

 この日季節はずれのちまきが何本作られたかは、鏡川とそこに架かる「はりまやばし」だけが知っている・・・




<後書きモドキ>


 2001/05/04現在・「そうや」物語−後編を製作中です
 その途中で思いついたネタがあったのでとりあえず文章にしてみました
 いつもネタを振るだけ振って自力で文章にすることがなかったVer7ですのであまり良い出来ではありませんが、後編までの繋ぎと言うことで・・・
 なお、継続して南極からの持ち帰り品依頼を受け付けております
 何か必要なモノがありましたら
 日本連合 連合議会、若しくは以下の感想フォーム、メールアドレスまでご連絡下さい

 さて、本日は今回の主人公かもしれない田鶴子さんに来ていただいております

V:「どうも、毎度お世話になっております」
T:「いえ、コチラこそ」

V:「いや〜、田鶴子さん仕事も御出来になる上にお菓子造りまで得意とは」
T:「兄弟のために柏餅や粽を作ることもありますし、洋菓子も点心も出来ますのよ」

V:「いや〜、ますます意外ですね」
T:「(ピクッとこめかみの辺りで何かが動く)今回はVer7さんに粽をお土産に持ってきていたのですが、どうやら別の”ちまき”の方が良いよろしいようですわね」

 暫くして

T:「それでは、今日はこの辺で失礼しますわ」
V:「・・・・・・・・・・・・」

 そこに残ったモノは”血撒き”であった・・・

 謝辞:監修及び方言指導(土佐言葉)に於いては「小さな一読者様」にご協力を頂きました
   ありがとうございました






<アイングラッドの感想>
 ver.7さんありがとうございました。
 ここの所、本編の進捗がさっぱりな物ですから、皆さんの援護攻撃が大変に励みになります。
 はぁ・・・困ったものです。
 困ったものですから・・・さっきから殺気を放っている誰かさんに”血撒き”にされる前にどうにかしましょう。
 更に遅くなってしまいますから。
 ではでは。
 PS.後書きでのSSFW最強キャラはやはり(ヒュンッ!!)たづ・・・






「ふっ・・・雉も鳴かなければ撃たれないでしょうに」






日本連合 連合議会


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