作者:HIさん

 SSFW外伝

マリネラ興亡史


継接ぎの世界の中で



   常春の国マリネラ。


 年中春の陽気にあるこの国で新世紀元年の5月、マリネラ宮殿の会議室において唐突に訪れた冬の寒さを認識するための最終的な確認報告が行なわれていた。

「間違いありません。」

 と一様にタマネギ頭にメガネ、ひし口というスタイルの武官とおもしき男達の一人が報告をしていた。

 「あの大異変後に全世界と連絡と照会を行なった結果、わがマリネラ王国の存在を知っていたものはロンドン大使館の周辺数キロの地区を除くほかは、時代、世界を問わずわが国の存在すら知らない模様です。」

 その瞬間武官達−国王直属部隊タマネギ部隊の隊員たちは、ざわめきともため息とも取れる声を発した。
 悲痛そうにうつむいているものはおそらく海外に恋人がいたものだろか。
 無論、彼らとてこれまでの作業の中でおおむねの事情は察していたが、否定の仕様のない事実として示されるのはかなりの衝撃であったのだ。
 そんな彼らの様子を横目で眺めながら、報告役のタマネギは続きの報告をする腹を固めた。

「このことは個人に関しても同様かと思われます。特に近くに存在し早期から調査を行なったアメリカ、まったくの異人種が生息しているヨーロッパは絶望的と思われます……殿下。」

 そこで彼は言葉を止め上座を見た、ほかのタマネギも同様の行動をとる。
 そこには一人の少年がいた。
 年は十歳ほど、まるでひしゃげた大福のような顔に光るものがあった。
 その二つの世界には彼の母や祖母を始めとした肉親、親戚達の殆ど全てがいたのだ。
 彼、マリネラ国王パタリロ=ド=マリネール8世は一夜にして天涯孤独の身になってしまったのだ。

 マリネラ王国は大西洋上、バミューダトライアングルのど真ん中に位置する佐渡島に似た形をした島国の小国である。
 この国は古くからダイヤモンド、近年はそれに加え金の産出国として、小国ながらも安定した歴史を重ねながら平和的繁栄を遂げてきた。
 しかしながらこの国の富を狙おうとするものは過去多く、その為マリネラは様々な手段を講じてきた。
 そのうち内のひとつとして、国王も含む王族の外国人との婚姻と国王一家以外の王族に対する国外への居住が挙げられる。
 前者は外国に開かれた国という認識を与え、また優秀な血筋の導入も進められた(現にパタリロの母は北欧の貴族、祖母に至ってはアメリカの一般市民である)。
 後者はユダヤロビーのような海外における発言権の確保、いわばマリネラロビーといえるものを作り出した。
 これらの結果としてマリネラ王族は世界の王族の中で最もバイタリティーあふれる一族ともいわれた。
 ありたいていにいってしまえば世界一の変人ぞろいの王族として知られているのである。
 それらの頂点ともいえるパタリロがまともな筈もない。
 彼はゴキブリ並みの生命力と大学院をも卒業した頭脳、そして神がかり的なケチを持って部下のタマネギたちをからかったりおちょくったりしていたのである。
 常日頃からそうしたパタリロにつきあって(あわされて)きたタマネギ達もこの涙を見て、こみ上げてくるものを抑えられなくなっていった。
 あちこちからもらい泣きのものと思われる音が響く中、報告役のタマネギ(タマネギナシモト号)がパタリロに近づいた。

「殿下……。」

 しかしそこでナシモト号はふと足を止めた。
 どうもおかしい。
 タマネギはパタリロをしばし観察した後、耳に口を近づけて

「殿下!!何してるんですか!!」

 椅子からこけるパタリロ。
 どうやら目を開けっ放しで寝ていたものだから涙が出てきたらしい、どうでもいいが器用なものである。
 それを全く無視して

「人が心配し、同情しているというのになんなんですかその態度は!御家族と離れ離れになった上にあらゆる意味で孤立無援の状態なのですよ。それなのに居眠りなんかして、それで国王としての責務を果たしているとお思いなのですか!?してるかといってるんだ!ええおいこの腐れ大福が!!」

 とまくし立てるナシモト号、途中で脳の血管がプッツンしたのか後半は罵詈雑言と化していた。
 と、次の瞬間。
 パタリロはナシモト号に襲い掛かった。
 その一瞬の後に他のタマネギ達が見たものは棍棒で殴られ、体の数箇所に矢が刺さり、おまけに首吊りの状態になったナシモト号とその前に青筋を浮かべているパタリロであった。
 静まり返る一同の中で

「国王に対して何ちゅーセリフを。」

 とパタリロ。

「私が悪うございました。」

 と平謝りするナシモト号。
 まあまあ、ドウドウと押さえにかかる他のタマネギ達。
 いつものボケとツッコミではあるが、状況が状況なので一部の若いタマネギの中には不快感を覚えるものもいたらしく、会議室には少々険悪な空気が流れ始めた。
 そう感じたタマネギ部隊リーダーのタマネギ1号はこの場をとりなすためパタリロに
「まあ、旧の世界はそのままだと思われますから皆さん大丈夫でしょう。」
 と言った。
 パタリロも
「そうだな、向こうにはスイスやルクセンブルグの口座にそれなりの額を残しているし、残された者たちも何とかやっていけるだろう。」
 と相槌をうった。

「となると問題はわれわれですな。この世界でどうやっていくか、それが問題になるでしょう。」

 その言葉により会議室も幾分空気が変化したようである、差し迫った問題があると言う事が隊員たちの気分を切り替えさせたのだろう。

「そうだな……。よしっ!会議を進めるか、手の届かない問題についてあれこれいっても仕方がない。それでなくとも我々には様々な問題が山済みになっているからな。」

 パタリロの締め言葉とともに、会議はこの世界の現状へと議題を移していった。
 復活したナシモト号が報告を再開する。

「えー、通信傍受等の諸情報を分析してみたところ、北アメリカ大陸は……」

 その後、現状でわかっている限りの世界の状況が報告された。
 といってもこの当時、人工衛星は完全に消滅しており、また海中ケーブルも寸断されているうえ、ロンドン大使館を除いた海外拠点も全て失われたため満足な情報源もなく、特にアジア・太平洋地域の情報などはアメリカなどの又聞きなどに頼らざるを得なかった。
 幸いな事に、このときアメリカはマスコミに対して情報の統制は行なわずおおむね正確な情報が得ることができたのだが、このときの情報への不備はパタリロ達に大きな危機感を与え、後に情報面に於ける様々な方策を行なうにいたるのである。
 しかしその限られた情報をもってしてもこの世界に出現した世界の特殊さは、全員の目を見張るものがあった。

 2050年代の軌道降下軍をも持つにいたるアメリカ合衆国。

 慣性制御と言う恒星間文明級の技術をもち、また経済観念に対しては融合世界一とも言えるエマーン商業帝国。

 元の世界の欧州のような政治機構と完全再利用エネルギー体系を形成する中華共同体。

「……また日本につきましては、これらの中でも特徴的な点が挙げられます。あの国は我々やほかの地域と違い少なくとも百以上、一説には千にもおよぶ別世界が融合しているものと考えられ、またそれらの中にはかなり強力且つ特殊な兵器群、またそれらに引きずられるように元の世界に出現していた敵性体が多数出現しているようです。」

 一人のタマネギが質問をした。

「そうなると今、あの国は全くの混乱状態にあるのか?」
「いや信じられないのだが、あの国の政府はなかなかのやり手のようで国内の財閥の協力を得ながら何とか上手くやっているらしい。」

 それを聞いた一同の表情に、空飛ぶ魚を見たときの様なものが浮かんだ。
 パタリロにいたっては

「どうやらあの国が数多くの世界で構成されているのは、本当らしいな。」

 と納得する始末である。
 何故と言うタマネギの問いに対し、パタリロは

「そうでなければあの国に有能な政治家が出るはずもないからな。」

 と答えた。
 どうやら日本の政府の評価はどこの世界でも同様らしい(笑)。

「以上であります。またこの他の地域におきましては、まだ情報が十分集まっていませんので発表は後日と言う事にさせていただきます。」

 ナシモト号がそう締めくくると席に戻った。
 一人のタマネギが疑問を発した。

「しかしおかしいですなあ。」
「おかしけりゃ、笑え!」

 笑い出すタマネギ、そして殴られた。

「この非常時になにわらっとるか!!」

 無論笑うように指示したのも、殴ったのも、叱ったのもパタリロである。
 それにめげずタマネギは話題を元に戻した、どうせ突っ込んでも切り返されるのがオチである。

「ほかの世界の地図を見ますと、我がマリネラは影も形も見当たらないのです。ほかの国に大使館等が存在しなかったのもその事を裏付けています、これはどういう事なのでしょう?」

 ちなみに太平洋上のいくつかの島国も同じような£n図に存在しない国があったのだが、それは日本列島でもっとも大規模に発生した存在力効果が太平洋上にも限定的に発生したからだと考えられ(オーストラリア大陸中央部の湖も同様のものと考えられる)、大西洋上にほかの例が存在しない事も考えると確かに奇妙であった(ザンス王国とて岩礁としてしか存在できなかったのである)。

「おそらくそれはだな、この国がバミューダトライアングルの真ん中にあるというのが影響してるんじゃないのか、詳しい事はわからんが…。」

 知ってのとおりバミューダトライアングルとは航空機や船が突如として消えてしまうと言う謎の海域の事であり、その原因として時空のゆがみが存在しているとの説もある。

「ではロンドンは?」
「それについては僕にもわからん。」

 そう答えつつもパタリロの脳裏にはロンドンにいる変態色魔の赤ん坊モドキの存在が浮かんでいた。

『あいつが何かしたんだろうな…。』

 と思ったがあえて口にはしなかった。
 パタリロは話を切り上げると、次は国内の問題について報告するように言った。
 ちなみにこの時空のゆがみの上に存在しているマリネラはこの後、様々な事態に直面する事になるのであった。

 先ず、国内の状況においてもっとも差し迫った問題として食糧等の生活物資の問題が挙げられたが、これらはすでにアメリカ、エマーン双方共に暫定的な交易についての合意が達していたので、交易が本格化するまで現在の備蓄をやり繰りすればどうにかなるとの報告か出ていた。
 また、マリネラの主な財源であるダイヤについては最大の産出地帯であった喜望峰を除いた南アフリカ共和国と中央アフリカ共和国全土を含むアフリカ大陸の三分の二近くが全くの音信普通だったために、宝飾用、工業用共にかなりの取引が見込まれた(ちなみにほかにダイヤの採れるおもな国としてソ連、オーストラリアが挙げられるが、ソ連はこのときは文字どおりの鉄のカーテン状態で情報は殆ど入ってこず、オーストラリアは無人地帯であるためこの当時、即座に取引が可能だったのはマリネラしか存在しなかったのである)。

 一方、マリネラの国防については装備する兵器に関して、将来的ではあるがかなりの深刻な事態が予想された。
 もといた世界において、マリネラの軍事力は規模こそ小さいながらもその能力は第一級の戦力を持っており、防衛力として考えるならば十分な力を持っていたのだ。
 しかしそのマリネラ軍の兵器はその殆どが欧米等より購入されたものであり、自国の兵器生産力はほぼゼロと言っても良いものなのである。
 軍のレポートによると現状の戦力はしばらくは維持できるであろうが、アメリカは半世紀先の存在、欧州に至っては消滅と言う現状にあたっては兵器等の交換部品の調達はほぼ不可能に近く、数年後には軍備の更新が必要であるとされた。
 このことはほかの工業製品でも同様であり、これらの問題に対しマリネラ政府は米・エの製品を状況等にあわせて購入する事にしたのだか、市場の独占を目指す両国による売り込み合戦はこの後、日本連合・中華共同体による新たな製品の流入による価格の安定化が進むまでかなりの混乱をマリネラにもたらす事になった。

 ほかにも難民と化した在留外国人の保護問題、他国との外交の締結などが話し合われた。
 とここまではほかの国でも議題に上っている事だったが、ここからはマリネラ特有の問題も浮上した。
 そのひとつに移民担当のタマネギが報告した用件が挙げられる。

「殿下、出稼ぎ宇宙人についての問題なのですが……。」

 実はマリネラには、外宇宙からの出稼ぎ宇宙人が数多く存在している。
 これは温暖ですごしやすいというマリネラの評判が宇宙でも広まっているからで、ほかの融合世界でも見られない現象であった(ちなみに現在登録されている宇宙人の数はおよそ三千人、この数は日本連合よりも多かった)。

「ああ…、確か地球外からの脱出は不可能だったんだな。」
「はい、なんでも時空の断層とも言うべきものが地球を取り囲んでおり、独力での突破は無理とのことです。」

 その点については自身天才科学者でもあるパタリロも重々承知しており、また将来における問題としての地球規模における熱死についてもある程度の予測をしていた。

「しかし現状においては彼らの存在を世界に公表するのは得策ではない。そんな事をすれば周辺国に無用な興味を抱かせる事になるしな。」

 そういったパタリロの顔には渋面が浮かんでいたが、ふと顔を挙げると

「そうだ、ツタカズラ市に収容するのはどうだろう。」

 と提案した。
 ちなみにツタカズラ市というのはマリネラが観光産業の拡充のために造った人工都市のことで、温泉や様々なレジャー施設があるところである。
 成る程と、タマネギ達も次々と賛成をする。

「確かにあそこならば少々容姿が異なっていても、それほど奇異には見られないでしょう。」
「それに彼らもこれまでよりも少々の行動の自由に関して制限をしなければならないでしょうが、おおむねこれまでと同じような生活ができると理解すれば、おおむね同調してくれるものと思います。」
「社会が安定すれば観光客も増えると思います。そのとき彼らの存在は問題になるかもしれませんが、逆に観光の目玉として収入の増加も見込めます。」

 事実の発覚したときのマイナス面を懸念する声もあったが、ほかに有効な策もなくこの方向で検討していく事が決定された。

 最後にマリネラ大使館を含む一部区間が出現したロンドンについての処遇が検討された。
 融合直後より大使館からの要請で航空機の空中投下による食料等の物資援助が行なわれていたのだがその為の経費がばかにならず、またこのままここでの生活を続けるならば援助物資の大幅な追加は避けられず、早急に何らかの手をうたなければならなかったのである。
 しかしこの件に関して、パタリロの態度はどうにも煮え切らない態度であった。
 彼の行動倫理における最大の部分を占める経済観念(言い方を換えれば守銭奴)の面はすぐにでも援助の中止を叫んでいたのだが、別の面が援助の中止したときの国際信用度の低下、さらにはその後のロンドンにいる#゙等の報復を考えると思考が堂々巡りに陥ってしまうのである。
 結局、パタリロは物資援助を継続して行ない、不足分は英連邦の誼としてカナダに協力を求めたりエマーンに貿易対価のひとつとして運んでもらったりするとの方向で、根本的な問題は後日に先送りとなってしまったのである。

「これで本日、議題に上ったものは全て終了しました。この後これらの案件は内閣と議会に送られ、審議にかけられる事になります。」

 その発言に対しパタリロは

「あいつら何か言ってきているか?」

 と聞いた、≠いつらとはもちろん内閣と議会の事である。

「大丈夫です。議会は情勢のつかめてない現状においては日和見を決め込んでいますし、内閣は国内経済の安定が可能となるこれらの決定をおおむね支持するでしょう。今回も、国王大権の発動は必要ないかと思われます。」

 ちなみにマリネラにおける国家体制は、国王が国家の最高権力者であり内閣や議会はその輔弼をするものという立憲君主制を採用している。
 本来ならこの国家体制は国王の暴走や軍部の勢力拡大に繋がるところだが、最初に述べたように国王一家以外の国外居住が王権の必要以上の増大や寵臣の専横を防ぎ、または元来裕福な国(何しろ税金が存在しない)であるマリネラにおいてクーデター等の遠因となる社会不安層は殆ど存在しないからである。

 会議の最後にパタリロは

「諸君、我々はこの世界で何とかして独立を維持し、自立の道を歩まなければならない。特に我がマリネラは大洋を挟んでいるとはいえ、その両側にはアメリカ、エマーンという強力な国家が存在しており、これらの国との現在における外交関係はかつての欧米と較べるとほぼゼロと言っても良い。」
「このような状況の中でわが国はなんとしても独立を維持しなければならない、諸君らのこれからの一層の奮闘に期待する。」

 との締めの言葉で結んだ後、「腹が減った。夕食の前の軽い食事の準備をしろ。」と言いながら会議室を後にしていった。

 パタリロが退席した後、会議室の後片付けをしていた若いタマネギのうちの一人が隣にいた同僚に語りかけた。

「しかしアレはないだろ。」
「どれだ。」
「殿下みたいな真似はよせ。で、その殿下さ。家族と生き分かれたんだぜ、あの態度はねえよなぁ。」
「しかしだなぁ……。」
「しかしもどうもあるか!ただでさえ人間外だからなぁ。」
「でもなぁ……。」
「先輩はどう思われます。」

 と先程のタマネギはあまり話に乗ろうとしないタマネギをほっといて、通りかかった先任のタマネギに話を振った。
 通りかかったとはいえ、話は耳に入っていたらしいそのタマネギは何をするでもなく彼を一瞥するとそのまま去っていった。

「ちぇっ!!何でい。」

 とその若いタマネギは舌打ちすると後片付けを続けた。

 パタリロが夕食後の軽い食事と入浴をした後、寝室に入っていた間もタマネギ達の仕事は続いていた。
 先程の若いタマネギが書類と格闘をしていると、さっきの先任のタマネギが近づき言った。

「おい、今から殿下の寝室の前に言ってこい。」
「はぁ!? 何でですか?」
「いいからいってこい!!」

 蹴り飛ばされるように職場から追い出されたタマネギはぶつぶついいながらもパタリロの寝室の前に立った。
 ふと扉の前で足を止めると、中の音を聞くような姿勢をとる。

 暫しの時間。

 その後、立ち上がったタマネギは殆ど無表情で扉の前に立つと教本に採用したくなりそうな敬礼をすると踵を返し、仕事へと戻っていった。

 次の日、十二時間の睡眠をむかえたパタリロはどうも周囲のタマネギ−特に若手のタマネギ達−の態度が昨日と全く異なる事に気が付いた。
 なんと言うか、彼に対する敬意が満ち溢れているように思えるのである。
 暫し疑念に駆られたが、すぐにそんな事は考えなくなった。
 これから先のマリネラのことを考えると、悪い事ではないと思えていたからである。
 そンなことを考えながらパタリロは朝飯の後の軽い食事をしながら考えていた。
 そんな彼らを見ながら

「これでいい…。」

 とつぶやいたのは先任のタマネギ−タマネギ21号である。
 彼は昨日のタマネギが、自分の若いときと同じような思い違いをしている事に気付き手をうったのだ。

「これでタマネギは一枚板となる。しかし…」


 そう、しかしなのである。
 たとえパタリロを中心とした人の輪ができたとしても、マリネラの前途は多難である。
 これからこの国の未来はマリネラ王室九百年の中でも最大の危機として記される事になるであろう。


<後書き>
 始めまして、HIと言います。
 私が使用したネタは長寿少女ギャグ漫画の「パタリロ!」です。
 餓鬼のころ見たアニメ(それがマライヒと美少年がナニしているという内容)と中学のとき買い始めた漫画(現在も連載中)ですっかりはまってしまいました。
 今回、私は後にチラムとなるアメリカとエマーンに挟まれた状況でのマリネラを様々な手段で救おうとするパタリロ達をシリアス調で書いてみたいと思います。
 と言ってもパタリロの枠は広いのでなんでもかんでもと言うようにはいきません。
 たとえば初期に出てきたプラズマX等のパタリロが作ったロボット達は出しません。
 彼らを出すことは明らかなオーバースペックに繋がるからです(プラズマXなんかは鉄腕ア○ム並みのスペックを持っていますから)。
 というわけで彼らのような存在はマリネラで静かに過ごしていると考えてください。
 次回は陸の孤島となったロンドンを舞台としたいです、もちろんあのヒトもでてきますのでご期待を。






日本連合 連合議会


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