スーパーSF大戦


第18話 掘り出された戦ぶね 後書き?


 えっと、後書きです。
 今回は機動戦艦ナデシコからの登場でした。
 ハッキリ言って難しいですね。
 パワーバランスが。
 何しろ私の考えではグラビティーブラストさえ有れば使徒ともまともに戦えますからねー。
 しかし、キャラクターが良いんですよキャラクターが。出さざるをえんでしょう。
 大体そんなところです。
「それだけの理由なんですか」
 はい、それだけです。
「じゃあ何で未来の私と今の私両方出すんです?」
 それはミスマッチというか、奇妙な違和感が好きだからです。
 それに、うーん。
「何なんです」
 こういう風にしたかったからです。






「ユリカさん、アキト・・・さん」
 ブリッジの全員を驚かせた張本人であるルリ少佐はブリッジにいた2人の男女を目に納めると、そのまなじりに涙を浮かべた。
「ルリちゃん・・・なの?」
「はい、ルリです。ユリカさん・・・ユリカさぁぁん!!」
 ルリ少佐は涙を流すのを隠すことなくユリカの胸に飛びついた。
「ルリちゃん・・・、ルリちゃん何かあったの?」
「ヒック、ヒック・・・うう、うぇぇぇん」
「ルリちゃん」
 ユリカは優しくルリ少佐の頭を撫で続けた。
 未来のルリにとって初めての家族であった天河アキトとユリカ。
 3人揃って始まった慎ましいながらも楽しい家族生活は、2人の新婚旅行当日に思いもよらぬ不幸な事故によってその幕を降ろされた。
 ふたりを喪ったルリは心を悲しみに秘めながら気丈に生きようと必死の思いでここまで来たのだ。
 だが、時空統合の混乱に巻き込まれこの世界に来てしまったルリとナデシコBの乗組員達。
 責任の重さに潰されそうであったが、自らを守るため必死であった。
 だが、ひょんな事から彼らが、私を形作ったあの時代のナデシコがここにいた。
 あの頃にはもう戻れない、けどやり直すことは出来るはず、そう、叶わぬ思いを遂げることが出来る筈。
 思わずニヤリと笑うルリであった。







 と云う感じかな。
「はぁ、つまり劇場版直前の設定って訳ですね」
 まぁそんな感じ、でもね、結局これって陽性のパロディを目指してるからどうしても笑える要素を入れたいなってね。
「笑える? それって最後の方で云ったセリフとニヤリって笑いのことですか?」
 そうそう、STORYにするとこんな感じ。







 突然名を呼ばれたアキトは驚きながらもユリカにすがりついて泣いている美しく成長したルリに近寄っていった。
 そうすべきじゃないかと心に強烈に浮かんだのだ。
「ルリちゃん」
 アキトはルリに優しく囁いた。
 激しく嗚咽を上げていたルリであったが、ユリカの豊かな胸から顔を上げると声のした方に向き直った。
「アキトさん?」
 涙の浮かんだ嬉しそうな顔を見た天河は思わずドキリとした。
「う、うん。そうだけど。ルリちゃんだよね」
「はい、ルリです」
「何かあったの? こっちのルリちゃんとかなり様子が違うけど」
「アキトさんは、・・・・・・私の大事な人だから・・・」
 えーっ! と背後から悲鳴にも似た叫びが多数上がった。
「えーと、それって」
「アキトさーん!」
 ルリはユリカを突き飛ばし、その勢いでアキトに抱きついた、いや、押し倒したと言う方が適切か?
 ちなみにユリカは突き飛ばされた勢いでアオイジュンとぶつかり目を回していた。
 ルリはアキトの肘と手首を適切な力で押さえつけ身動きできないようにしてから覆い被さるようにむしゃぶりついた。
「アキトさんアキトさん」
「わーっ! ちょっとちょっとルリちゃんどうしたんだ」
 夢中で抱きついていたルリだったが、ムクリと上体を起こすと潤んだ瞳でアキトを見つめながらしゃべり始めた。
「アキトさん、まだ恋人って決めてませんでしたよね」
「え、え? ああ、ユリカがしつこいけど今のところ眼中にないし」
「そうでしょうそうでしょう。長い間考えてたんですけどやっぱり2歳年上の姐さん女房よりも若くてピチピチした2歳年下の女の子の方が良いですよね! もちろん!!」
「へっ?」
「アキトさんみたいに優しさを持っている人には、年上で頼りになる人よりも、一緒に連れ添ってくれる若い恋人の方が良いんです! 絶対にそうです! 間違い有りません!」
「(ルリちゃん、目がマジ・・・って云うか石川賢?)えっと、そ、そうなのかな?」
「そうです、ちょうど私は16歳でアキトさんの2歳年下です、ですから私と」
「ちょっと待ちなさーい!」
 その時、ようやく復活したユリカがルリの腰を掴むと引き剥がしに掛かった。
「アキトの恋人は私なんだからー、っく!」
「イヤです、放しませーん」
 余りにも突然始まったアキト争奪戦にブリッジのメンバーは茫然自失、特に日頃冷静なルリしか見ていないナデシコBの高杉三郎太大尉とマキビハリは口をあんぐり開けたまま固まってしまっていた。
「可愛くないわねこの小娘」
「うるさいですユリカさん、邪魔しないで下さい」
・・・・・・
「ルリルリがあんなになるなんて・・・」
「バカばっか」
・・・・・・
「おい、ハーリー、希望を持つんだ。泣くんじゃない」
「うぇええーん。艦長ぉー」
・・・・・・
「ユリカ・・・」
「おやおやいけませんな、社則によると艦内恋愛は禁止されているのですが。ま、気持ちは分かります、ええ良く分かりますとも」
・・・・・・







「これで終わり?」
 ええ、こんな感じです。
「こんな感じでずっと行くわけ?」
 基本的にはそうですね。
「アンタバカ?」
 うぉおお? そのセリフはアスカ嬢と同じ。
「バカ」





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